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通勤災害の労災適用 


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通勤災害の労災適用2023年12月10日

社員が通勤中に負傷したのですが、会社への届出内容とは異なる交通手段でした。この場合、労災保険は適用されるのでしょうか。
業務災害や通勤災害は、労働者もしくはその遺族等からの請求に基づいて所轄労働基準監督署長が支給の決定を行い、政府から保険給付がされるものとされています。 労災保険法上の通勤災害とは、「労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡」と定義されています。

ここで言う通勤とは
①住居と就業の場所との間の往復
②就業の場所から他の就業の場所への移動
③住居と就業の場所との間の往復に先行または後続する住居間の移動(単身赴任先住居と帰省先住居間の移動) 以上の場合に合理的な経路および方法によって通勤するものを指し、業務の性質を有するものは除くとされています。

移動経路の逸脱や、移動の中断は例外的に通勤として取り扱われるものもありますが(日用品購入のために近所のスーパー等に立ち寄る、帰宅途中の病院での診察、継続的に又は反復して行われる要介護状態の配偶者等への介護などは、逸脱中を除き通勤として認められる)、原則的には通勤に該当しません。

なお通勤途中に経路近くの公衆便所を使用する、経路上の店でタバコやジュースを購入するといったささいな場合には、逸脱や中断とはなりません。

さて、今回のご質問のように会社への届出と異なる通勤経路における負傷等について、保険給付の判断において「合理的な経路」であったか否かがポイントであり、会社への届出経路と一致しているかどうかではありません。
例えば会社が禁止している交通手段での通勤中の事故だとしても、通常は通勤災害と認められます。

保険給付の請求に関する事実に対し労働者と事業主で認識が異なる場合に、所轄労働基準監督署長に事業主意見書を提出することもできますが、(事業主がメリット制適用の場合)業務災害と異なり通勤災害の発生により保険料率に影響は無いため、認識の対立により争うケースは少ないと思われます。

しかし就業規則で通勤経路違反に関する規定・罰則を設けている企業もあります。 通勤災害は認定されたとしても、社内では懲戒処分の対象となる可能性がありますので注意が必要です。