通勤途中にあるスーパーマーケットで買い物中の災害
相談内容
業務終了後、従業員が会社から住居のあるアパートへ帰宅途中に転倒して骨折をしてしまいました。詳しく話を聞くと、アパート近くのスーパーマーケットで夕食の買い物をしているときに誤って段差で転倒して骨折をしてしまったとのことです。通勤途中ですし労災保険が適用されると思いますが問題ありませんでしょうか。
回答
通勤の途中でも、今回のケースは「逸脱・中断」の間にあたり労災保険の通勤災害は使えません。
労災保険でいう通勤とは、「労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復することをいい、業務の性質を有するものを除く。労働者が往復の経路を逸脱し、又は往復を中断した場合において、中断の間及びその後の往復は通勤としない。ただし逸脱、中断が日常生活上必要な行為等であった場合は、逸脱、中断の間を除き通勤災害とみなす」とされています。
会社から帰宅途中、スーパーマーケットで買い物をする行為は日常生活上必要な行為ですので、これ自体は問題ありませんが、買い物途中にケガをされているため、これが通勤の「中断」に該当するためです。買い物が終わり通常の通勤経路に戻った後のケガであれば通勤災害が適用されますが、今回の場合は労災保険は使えず健康保険で対応していただくこととなります。